恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 story.004「過去の恋は、きちんと踏み台にする。」
2006.08.01

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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『 恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 』story.004
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「過去の恋は、きちんと踏み台にする。」

 ナナコさん、29歳。深津絵里似のほっそり美人。男がいないと生きていけない「自称・彼氏体質」の彼女は、よくモテる。数々の恋レキの中でも、強烈すぎて忘れられないというのが、大学時代に初めてできた彼氏。バイト先が一緒で4歳上だった彼は「B'zの稲場さんを160cmにした感じ」。

 「とにかく気性が激しい人でした。普段冷たいくせに、たまに優しくて。真冬、夜中に試験勉強してると窓に雪玉がコツンって当たって、外を見ると彼が手作りのおにぎりを持って立ってたりするんです。『頑張れよ、じゃあな!』って」
 
 そんな昔の少女漫画にしか出てこないような一面もあれば、「街を自転車で2人並んで走っていた時に、私思いきりすっ転んじゃって。道端に倒れて動揺しまくる私を、彼は冷たく一瞥し、置いて行ったんです。普通助けるでしょ?その瞬間『コイツとは絶対結婚しない!』って決意しました」。

 エピソードは尽きない。「夜中に珍しく『会いたい』って言うから、親が止めるのも聞かず会いにいったんです。そしたら途中で『コンビニでお菓子買ってきて』って。買って渡したら『サンキュー』ってお菓子を一人占めして、こっちには見向きもせずゲームに没頭してた。あ、パチスロが得意で、勝ったらよくファミレスで奢ってくれましたね。負けた時に、怒って自転車を田んぼに投げ捨てちゃって、その後私が車で送り迎えしてたけど」。

 そんな激しい彼に溺れてたナナコさん。彼のアパートに入り浸り、大学にも行かず、周囲を心配させた。「どこが好きだったんだろ?って今なら思いますよ。でもポイントで優しいから、離れられなくて。『お前は、顔も料理の腕もとりたてて良くはないけど、心だけは優しい』って言ってくれたり」。それって、褒めてるの?

 この人を理解できるのは自分しかいないと思ったナナコさん。「最後は、捨てられた子犬を拾ったような心境でした」。しかし他に好きな人ができたナナコさん、スパッと彼を振る。「その人は普通の人。前が激しすぎたせいか、何でもない一言にすごく優しさを感じて(笑)。今までのは間違ってた、恋ってこんな穏やかなものなんだ!って。誰かと終わる度に、男を見る目は養ってきてると思う」。ナナコさん、強い女である。「今でもあの彼のことは思い出します。元気かなって。ふっと浮かんで、すぐに消えるけど」

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│Sawako Matsuoka(コピーライター)
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