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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『なんくるの普通の日々』Vol.006
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「想像しなさい。」
5年前の9月11日。世界は後戻りできないネガティブさに満ちてしまったと誰もが思った。でも、12日後の9月23日。ニューヨーク・タイムズ紙に、ある全面広告が掲載された。書かれていたのは「Imagine all the people living life in peace.」の一行のみ。ジョン・レノンの「Imagine」の一節だった。広告主は記されていなかったが、オノ・ヨーコのメッセージであることは明らか。冒頭の「Imagine=想像しなさい」という言葉は、実は彼女のアート人生の根っこを表す言葉でもあった。
1960年代から前衛アートの先端にいたオノ・ヨーコ。1964年に出版された『グレープフルーツ』という本には、「想像しなさい」という言葉で始まる作品が収められていた。実際に絵が描かれているのではなく、彼女のインストラクション(指示)によって、読者が頭の中でいろんな絵を創作するというアートだ。このコンセプトにインスパイアされたジョンが、後に名曲を生み出した。
「想像」の原点は、第二次大戦中、彼女が田舎に疎開していたときに始まる。日ごとに食べものがなくなり、元気のない小さな弟を勇気づけるために、ある日ヨーコは、架空のメニューを考えて遊ぶことを思いついた。悲惨な現実の中でも、視点を変えてあたたかな想像力をはたらかせてみる。そうすれば、小さくても希望が生まれることを、彼女自身が体験したのだ。
オノ・ヨーコの作品は、最近になって再び高い評価を得るようになった。でも、そのメッセージは、実は40年前とほとんど変わっていない。思い込みや習慣にとらわれないこと。最悪の状況の時にこそ、ポジティブで柔らかな想像力を持ち続けること。そこから世界は変わっていくのだと、彼女は訴えつづけている。
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│著者:なんくる
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