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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『 恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 』story.007
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「想ってくれない人を、想わない」
京都に住む29歳のグラフィックデザイナー、シホさん。藤崎奈々子似の彼女は、会社の一つ下の同僚を好きになった。
「今までは、クラスの人気者っぽい体育会系マッチョが断然タイプ。でも、彼は何を考えてるのかわからない不思議系でした」
お酒が好きなシホさんと彼は、週末ごとに2人で飲みに行くように。
「毎日メールをくれたり、終電まで一緒にいてくれたり、彼が私を気に入ってくれてるのは確かでした。でも本心が読めず、いっこうに進展しなくて。だからいろいろ頑張りましたよ。酔ったフリしてよろめきながら歩いたり、『口説くなら今やで』と
不意に口数少なくなったり、ボディタッチしたり。でも、何してんの?って全部スルー。他の男の子はわかりやすく反応してくれたのに」
今までの恋愛は一目惚れが多く、迷うことなく自分からアプローチしてきたシホさん。可愛くて気が効いて、女から見ても魅力的な彼女が悩むのは、珍しいことだった。
そうこうしているうちに、なかなか煮えきらない不思議くんの彼は、朝の通勤が一緒の同僚、ナオちゃんと仲良くなってしまう。
「3人で飲みに行った帰り、彼は私じゃなくて、帰り道が逆方向のナオちゃんをわざわざ送っていったんです。『あ、そうなん』という感じでした」
シホさんと彼は、何事もなかったかのように、「大人らしく」キレイにフェイドアウト。「結局、彼とは合わなかったんだなって。気持ちが私に向いてた時もあったんだとは思うけど」
彼のことは、もう諦める?
「諦めるとかじゃなくて、私を想ってくれない人のことを、想っていても仕方がない」
彼女のこの言葉で、「ああ、恋ってそういうことなんだ」と思った。昔なら、好きという気持ちだけで、何年かけてでも振り向いてもらおうと頑張れたかもしれない。
でも、いくつかの経験を重ねてきた私達は、恋愛は自分だけではなくて、2人でするものだと知っている。
「世の中には、合う人と合わない人がいる。私に合う人はもっと他におるんや、って」
想う人は、他にいる。そう気づけたなら、自分を責めることなく、次に踏み出せる。
シホさんは、会うたびに素敵になる。
「前は出会いがないってボヤいてたけど、今は次はどんな人と知り合えるのかすごく楽しみ。冬だし寒いし、そろそろ本物の大きな魚を釣ろうと思います(笑)」
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│著者:Sawako Matsuoka(コピーライター)
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