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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『 恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 』story.015
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「恋愛ルールズ1:相手の望みを見極める」
ルナちゃん、31歳の建築家。同じくフリーランスの建築家の彼に恋をした。
「第一印象は、すっごい真面目な人。仕事に一生懸命で、野心家なところ
に惹かれた。きちんと実力もあって、勘違いしてない所がまたよくて」
彼には長くつきあっている彼女がいた。
「本人からそう聞いた時に、『いやだ』って思った。多分最初から好きに
なってたんだと思います」
はじまったのは、彼からのたわいもないメールから。
「花を買いたいんだけど、素敵な店知ってますか?」
「彼の事務所が職場から近かったので、よく遊びに行ったりしました。何を
するわけでもなく、だらだらとお喋りするだけなんだけど。仕事の話とか」
独立したばかりの彼に気を使い、ルナちゃんからは「会いたい」とは言わ
なかった。いつも彼から「今から会える?」と連絡がきた。
「彼にしかけられたというか。そんな感じです」
「印象に残ってるのは、彼がお客さんにひどく怒られてきた日のこと。美
術館に行きたいって言うから、一緒に行ったんです。彼はすごく落ち込ん
でいて、私は声をかけられなくて、横にいただけ。普段はポジティブすぎ
るくらい前向きな人だから、初めて弱い部分を見た。愛しかった」
ドライブしたり、映画に行ったり、展覧会を見に行ったり。
忙しくても時間を作って会ってくれる彼との間に、
「彼女」の話は一回も出てこなかった。
「もちろん彼の仕事場に彼女は来ていたと思う。甘えん坊なタイプと聞い
ていたし。遭遇しなかったのが不思議なくらい」
一度だけ、ニアミスがあった。
ルナちゃんが彼の事務所にいる時、「今から行ってもいい?」と彼女が電
話してきたのだ。「電話が彼女だっていうのは、すぐわかった。彼は『今
は難しい』みたいな事を言って動揺してて。さすがに辛くて帰りました」
「彼が本気でこっちを向いているのは感じていたから、早く彼が決めてく
れればいいのにって待ってた」
しかも、彼は礼儀正しいことに、ルナちゃんにさわらなかった。
彼女がいる引け目があったのか、適齢期の女性と気軽にはつきあえなかったのか。
「最後は苦しくなって、彼女いるんだよね?って聞きました。います、と
彼は答えた。じゃあ彼女を大事にしてあげてって」
普通なら、勝負に出て奪うところだ。
なのにルナちゃんは、もう彼とは会わなかった。
私には、少し理解しがたかった。
「結局、私は自分を守ったんです。傷つきたくなくて。覚悟を決めて動い
てたら、上手くいったと思う。彼も私も勇気がなかった。気持ちが足りな
かった、という事なんです」
明るくてほんわかしてて、頭のいいルナちゃんは、モテる。
「上手くいく秘訣なんて、私にはない。すごい臆病だし。向こうからガン
ガン来られないと行けないんです。好きじゃない人に言い寄られるしんど
さもわかるから。玉砕してでも積極的に行ける女の子はすごく尊敬する。
私は、相手の望んでいないことは、怖くてできない。すぐ見極めるんです」
相手の心を見極める力。
そのせいで、本当の恋を逃してきたこともあるかもしれない。
でも、これがルナちゃんがモテる理由、彼女の恋のルールズなのだ。
「次に誰かを本気で好きになったら、このルールは破りたいと思ってますよ」
その時こそ誕生するであろう
ルナちゃんの「最強のルールズ」、すごく楽しみだ。
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│著者:Sawako Matsuoka(コピーライター)
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