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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『 恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 』story.019
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「SEX AND THE TOYAMA」
最近、ついに「SEX AND THE CITY」の全話収録コンプリートDVDを手に入れ
てしまった。仕事ばかりしている自分へのご褒美だ。
ご存じ「SATC」 は、NYに住む4人の30代ガールズを主人公に、彼女達の恋愛
や友情、生き方を描いた大ヒットラブコメ。
前からずっとここで書きたかったのだが、私には仲のいい3人の女友達がいる。
毎週のように同じメンバーでコンパに出かけ、集まれば男の話しかしない様
は、その過激さは全然世界が違うけれど、「SEX AND THE TOYAMA」みたいだ
なと思っていた。(この4人で立山に登った時、頂上でも男の話をしていた)
彼女たちの職業は、設計士、カメラマン、保育士。共通するのは3人とも可愛
くて、仕事熱心で、恋愛の仕方を忘れてしまっていること。でも、ちょうど
全員彼氏のいない時期が重なり、お互いに安心しきっていた。
ところが最近、バタバタと彼女たちの恋が動き始めた。しかも、みんな年下。
4人のうちの一人、保育士のユウちゃんは、8歳年下・24歳の彼氏とつきあい
はじめた。もう一人、設計士のミクちゃんは、26歳の大学院生といい感じだ。
先日、いつもの焼鳥屋で飲んでいた時に「よかったねー」と私が言うと、ど
ういうわけだか彼女たちの表情が曇った。聞けば「先が見えないから、どこ
かで気持ちに線を引いてしまって、深入りできない」というのだ。
ユウちゃんはいう。「私は今すぐ結婚したいけど、24歳の彼はまだまだ考え
られない。プレッシャーをかけたくないんだけど、オーラが出てると思うし。
彼はこれから未来があるし、出会いもいっぱいあるしさー。正直私、今すぐ
見合いして結婚して仕事を辞めたいもん」
そしてミクちゃん。「向こうから誘われる分には断らないんだけど、こっち
からは絶対行かない。追って、いつか捨てられたらツライし。だからって他
に目ぼしい人も現れないし、切ることもできないんだよね。本音言えば、学
生でお金がないから、デートがいつもガストっていうのも寂しいよ」
そう言いつつも「年下の純情さとか真っすぐさが可愛いよねー」と、絵に書
いたようなオバさんのような事を言っている。
なんだか、二人ともすごく受け身なのだ。受け身の方が、傷つかないから?
もし、彼氏が同年代だったら、彼女たちがここまで不安がることはないのだ
ろうか。いや、年齢のせいだけだろうか。
「なんかもう、キャッキャするような恋愛とかより、地味でも安心できる恋
愛がいいんだよね」
すごくよく分かる。傷つくのは怖い。でも、こうも思うのだ。
受け身で追われる恋愛は、最初は幸せかもしれない。自分が何もしなくても、
彼が恋を進めてくれたら、楽かもしれない。でもそれは、きちんと自分の気
持ちと向き合えないのと同じこと。相手まかせな限り、ずっと不安は消えな
い。そもそも、「相手に頼る安定」なんて成り立たない。
追われるだけの恋愛は、結局は幻でしかない。「この人が好きだ」という確
信があって、彼を本気で追いかけてこそ、生きている実感があるし、幸せを
手に入れられるのだと思う。それは20歳でも30歳でも、きっと関係ない。
彼女たちには、覚悟を決めて、年下くんとの恋を本気で頑張ってほしい。最
後の恋にならなくてもいいから、最後の恋として思いきりのめり込んでほし
い。「その言葉、そっくりそのまま返すよ」と言われそうだけど。
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│著者:Sawako Matsuoka(コピーライター)
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