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│CiCナビ オリジナルエッセイ
│『なんくるのヴォイス・オブ・アート』Vol.002
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「エキマエのカモシカ、中国のパンダ」
先日、富山駅前にカモシカが現れたというニュースに、驚いた方も多いはず。
実は私も最近、近所の川のそばを散歩中に、木の葉を食べていた野生のカモシカと至近距離で出逢った。その場所でカモシカを見たのは初めてだったので、ものすごく驚き、お互いにしばし、じっと見つめ合ってしまった。
まだ若そうなカモシカの目はくりくりっとしていて、すごくかわいくて、ずっと見ていたかったほど。でも、野生動物をあまり刺激するのは良くないかなと、そっとその場所から離れることに。自然が豊かなのか、人が自然環境を変えてしまったからこんなことが起こるのか、ちょっと考えてしまう。
野生動物をテーマに写真を撮る写真家で、日本で一番有名な人と言えば、やはり岩合光昭さん。
彼の写真集『パンダ』は、四川大地震の1年前に中国の保護区や保護研究センターで撮影されたもの。かわいすぎるパンダの姿に、見ればみるほど、パンダって、人を惹き付ける不思議な動物だと実感する。
岩合さんによると、保護センターのパンダはよく人を見ていて、「誰も見ていないところではクマのような鋭い顔をしているのに、人を見るなり可愛いパンダに変身してしまう」のだという。
ホントなんだろうか。でも、経験豊かな岩合さんの言葉にはすごく説得力がある。パンダって、いつも人なつっこいわけではないはず、と思っていた疑問も少し解けた気がする。
パンダは主に竹を好んで食べるけど、実はクマの仲間。なので、かわいらしさばかりじゃなく、大人のパンダは意外と獰猛な面もあるのだ。いまでは、世界中合わせても約1500頭くらいしかいない希少動物で、中国の保護研究センターなどでは絶滅を防ぐためのさまざまな活動や、繁殖のための研究が行われている。
そういえば、WWFのシンボルマークもパンダだ。でも、約1年前に発生した大地震によって、生息地域は甚大な被害を受けてしまい、野生パンダの今後がかなり心配されているとか。
写真集の中で、遊具に群がるたくさんの赤ちゃんパンダは、抱き締めたくなるほどかわいい。けど、一番好きなのは、お母さんを待っていたところなのか、木の枝に登ってこちらをじっと見ている一頭の野生の赤ちゃんパンダの写真だ。警戒心を抱きつつも、好奇心一杯な感じを全身で表わしている姿がすごくいい。
あのカモシカの表情も、こんな感じだったかも。
「パンダは地球の宝物だと思う」と語る岩合さん。でも、パンダに限らず、たくさんの宝物に、人ってなかなか気づかない生き物なんですよね。
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│著者:なんくる(コピーライター)
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