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│メルマCiCオリジナルエッセイ
│『 恋レキ。〜彼女たちの恋愛履歴〜 』story.040
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「You can't hurry love.〜恋はあせらず」
もはや聞き飽きた感のある、「婚活」や「草食系」という言葉。
実際に、出会いを求めてコンパや紹介デートに行っている周りの友人たちは、この言葉が好きではない。「コンパが婚活と言うなら、20代からずっとしてきた訳だし、今さら取り上げられても気持ちが萎えるよ」
そう言いつつ、テレビで婚活特集なるものをやってると、つい見てしまうという。よくわかる。
レイちゃん(32歳)。先日、とあるライブハウスで行われた「婚活合コン」に参加した。男女50対50の大コンパ大会である。
水川あさみ似の風貌が目を引く彼女は、やっぱりそこでも目立っていた。外見が好みな男性もちらほら。しかし、目はたくさん合うのに、なかなか話しかけてくれない男子たち。「チケット代、2,500円分損しちゃった」と思いつつ、目の前の男性2人組と喋っていた。
そこに登場したのが、スーツの男性。
開口一番、「僕と結婚を前提に付き合うのはアリですか?」
突然のプロポーズにびっくりしたレイちゃん。正直、40代のぽっちゃり政治家風の彼(実は20代だったらしい)は全くタイプではない。「ないです」と即答した。
「付き合ってみないと分かんないよ」と笑顔で食い下がる彼に、「気持ちは嬉しいけど、全くタイプじゃないので」とレイちゃん。「僕、お金なら持ってるよ。金持ちの友達もいっぱいいるし」と彼。
あまりにストレートなので、「何でそんなガツガツしてるの?」と聞いた。
「だって人生の時間が勿体ないし、答えはすぐ出したいじゃないですか」と彼。
「選挙活動みたいなアプローチが、ズレすぎてて笑った。『私、32歳ですよ』って言うと『僕年上得意だし!』って言われて少しムカッ。向こうが年上だとばかり思ってたのに。でも、婚活市場なんてこんなものなのかな」とレイちゃん。
もう一人の友人、編集者の早紀ちゃん(32歳)は、同僚の紹介で瑛太似のイケメンと会った。これはいいかもと思った早紀ちゃん。いい感じだったデートの雲行きが怪しくなったのは、出身大学の話になった時。
「女性の高学歴ってさ、結婚のネックになったりしない?」と彼が何気なく言った一言。某有名国立大出身の早紀ちゃんは、固まった。
つづけて彼の口から出てきたのは、
「キャリアウーマンは無理なんだよね」「古いかもしれないけど、男を立てて、三歩下がってついてきてくれる女性がいい」「女性の幸せってさ、時代が変わっても仕事より子どもを産む事なんじゃないの」という、時代錯誤なセリフのオンパレード。
好きな編集の仕事は、一生続けていくつもりだった早紀ちゃん。
彼が好みだったために、彼の話に合わせて「仕事があまり好きではなくて、憧れは専業主婦」という女の子を演じてみせた。
しかし途中で、「イケメンだけど、この人といても私は幸せになれない」と気づいた早紀ちゃん。猫をかぶるのをやめた。
「仕事ができそうだし、雰囲気も好みだったから、余計ガッカリ。しかも『男を立てて欲しい』という割には、ファミレスのお茶代は割り勘。1000円でいいよって言われた(笑)。でも男の人って、口に出して言わないだけで、みんな彼みたいなこと思ってるかもと落ちこんだ」と早紀ちゃん。
早紀ちゃんは、いい女だ。
仕事でいろんな年代の人に可愛がられ、信頼されている彼女が、男性をきちんと立てることなんて朝飯前。学歴とか小さな事を気にしない、彼女に見合う器の大きな人を見つけなきゃもったいない。
ただ、心のどこかで気にしていたことを面と向かって言われて、深く傷ついていた。
なかなか、うまくいかない。
「もう当分、男とか結婚とかめんどくさい。いらない」という二人は、すっかり「コンカツ疲れ」していた。
しばらく充電した後、先日、恋愛市場に見事復活。そして口を揃えて言った。
「私は結婚がしたいんじゃないんだよね。恋愛がしたい。誰かを好きになって、愛し愛されて幸せになりたいの。自分の事がすごくわかったよ」
回り道してもいい、同じ痛みをまた味わってもいい。
求めているものがわかれば、きっといつか道は開ける。
You Can't hurry love. 本当の恋はあせらず、なのだ。
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│著者:Sawako Matsuoka(コピーライター)
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